【今を生きる子ども達の為の教育理念】

 教育とは、知恵をつける事で「人の心身帳面にわたって、またある技能について、その才能を伸ばす為。」

 教育の方法は、「伝える→確認する」事の繰り返しです。教師は、その場に合った素材を提供し「ちから」を引き出す。引き上げる事になります。

 すなわち、一方的な講義ではない、一問一答を繰り返し一緒になって関わり共に共感していく事。そこには対話や会話が必要になる。これが教育本来の理念です。

 そこで、幼稚園に通う子ども達には将来、基盤能力をしっかり持ち、応用力のある人、知り得た知恵をしっかり活用できる思いやりのある大人になって欲しいと思っています。

 時代の変化と共に時代の基盤は変わってくると思います。私たち現在の大人達が経験してきた基盤は通用しなくなるかもしれませんし現在の職種も無くなるものもあるかもしれません。その予想も難しい将来、変化していく基盤を受け入れる心と基盤や基礎を的確に応用できるような人材になって欲しいと考えています。

 我が国では「社会人基礎力」というものがあり「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の大きな3つの力があります。

 これらの力は能動的学習の集大成であり、幼児期に身につけて欲しい姿の「10の姿」や、生きる力と言われている「非認知能力」の獲得が必要不可欠になってきます。従って、幼児期の学習には先取りではない「幼児ならではの知育(教育)」が必要となってきます。それは、すなわち生活を通した学習が必要なのです。

 幼児は現在の生活を十分に楽しみ興味関心を持ったものに沢山チャレンジし、知恵を付ける事が楽しい、知りえた知恵を活用できる事に喜びを感じ見つけられるようにしていかなければならないのです。この気持ちを幼児期に持てるようにしていき「前に踏み出す力」「考え抜く力」「チームで働く力」の基礎を身につけられるようにしていかなければならないのです。

 ですから私どもは、人間形成の基礎を幼児期に必要な学習を生活する事を通して身につけられるように関わっていこうと思っています。

 

自立の大切さ

「自分のことは自分できちっとできる、しつけが身についた、けじめのある、心豊かなやさしい子供」に育てたいと思っております。

 しつけとは漢字で書くと「躾」と書きます。身を美しくするのがしつけであり、良い子になるのように訓練する事がしつけではありません。

 それには、人間として、生きていくために必要な「躾」を身につけることが大切と考えております。『うそを言わない、自分のことはできるだけ自分でする、ひとに対する思いやり、感受性や共感しあえる感性、また、善悪の判断、そして、思いどおりにならない時に、我慢する気持ち、自分の気持ちをコントロールする方法(対処の仕方など)、最低限度の挨拶や礼儀など』です。

 人と人とが生きていく社会において、自分も他人も楽しく快適に生きていく為のルールです。。

 自分がされたら嫌な事はお友達も嫌な思いをする事を悟すように、毎日 毎日、問いかけるように接していきます。そして、やってしまう前に自分で止めれるようになるまで地道に行います。今はこうしたほうがいいと自分で気づく事ができるまで、良かったとこをを見つけ褒めて定着するまでなんども声をかけていきます。

 そして自らお友達の良いところを見つけたり、真似できるようになってもらえるようになるまで導いていきます。

 自分で気をつけるようにならないと、いくら良い行動ができても大人の目だけ、周りを気にしているだけになり、自立へとはつながりません。

 躾とは、「自分のことは自分できちっとできる、けじめのある、心豊かなやさしい子供」の心を身につけ自立した姿とも言えるでしょう。

 その為、子供達が本来もっているすばらしい資質を豊かに育てて芽を出し育てるには、幼児を取り巻く環境づくりがなによりも大切です。
 これが『自主性を養い、創造力のあるたくましい子、対応力のある子を育てる』という事になってくる事でしょう。

 個性豊かで創造性に富んだ人に育っていくよう幼稚園は、保護者の皆様とともに、幼稚園の生活を通して努力したいと考えています。

 そして小学校以降、力を発揮できるように「心の教育」に重点を置いています。
 そこで、小学校の先取り、お受験のようなことはいたしません。幼稚園での教育は、他にしっかりやらなければならないことが沢山あるからです。 

 子供がしっかり全身を使った経験、体験が大切と考えている為、それらを十分に出来るような色々な体験プログラム、カリキュラムを考えているからです。

 例えば、縦割り保育で小さい子の面倒を見たり、目上の人に憧れを持ったり、自由遊びでは、様々なブースを用意して、自ら選んで責任を持って最後まで行う活動や、全員で踊る体操の日などを通して音感教育など体や頭を目一杯使う事で達成感や充実感を味わえるようにしています。

 広い園庭などで行う体操教室、またワークや絵本、先生が試行錯誤してクラスに合ったテキストなど自作してカリキュラムを立てて知的教育なども含め情操面に配慮し保育者が実践しています。
 そして、子ども同士の普段の「あそび」を大切にして友だち同士で教えあう事をめざしております。 これは、目先のことではない、本当に子どもにとって楽しく、将来その子達の豊かな人生が歩めるための教育をめざしているからです。
 そして、子ども達の興味、好奇心、関心を大切にし、引き出していくことで、創造力と個性に満ちたたくましく生きること。これが、『幼稚園の心の教育』です。

 この幼稚園の教育理念にご理解し、ご協力をいただける保護者の皆様とともに、幼児教育を実践してまいりたいと思っております。