つくばね幼稚園教育の大きなねらい











 ●健康で活力のある子どもに育てる
 ●主体性のある子どもに育てる
 ●自ら考え学ぶ力を持てる子どもに育てる
 ●心のやさしい子どもに育てる




幼児期に育ってほしい10の姿

クラス設計

@健康な心と体 『遊びを中心に学習する活動をする』
A自立心 『幼児期に生涯を生き抜く力を育む』
B共同性 『体育的な遊びに積極的に取り組む』
C道徳性、規範意識の芽生え 『人との交流を大切にする』
D社会性との関わり 『選んで最後まで責任を持つ』
E思考力の芽生え 『作り上げる喜びを育む』
F自然との関わり、生命尊重 『身近な事柄に興味を持つ』
G数量、図形、文字等への関心 『感性を磨いて表現を豊かにする』
H言葉による伝え合い 『どんなことにも良く気づく』
I豊かな感性と表現


非認知能力の育成を目指した保育

目標を達成するための「忍耐力」「自己抑制」「目標への情熱」
他者と協力するための「社会性」「敬意」「思いやり」
情動を抑制するための「自尊心」「楽観性」「自信」



幼稚園で基本となる教育は、小学校入学までに5つの領域をふまえながら10の姿を獲得して、非認知能力の基礎を学ぶことです。以下のような事柄を踏まえながら、日々の保育を組み立てています。参考になればと思います。


幼稚園教育では、小学校学習指導要領と異なり、「〜を味わう」、「〜を感じる」などのように、小学校やその後の教育に目を向けた方向付けを重視した目標で構成されている。
 幼稚園などは小学校以降と違い幼児や乳児は月齢の差が大きいため発達の段階に配慮した教育方法です。。しかし、児童期については小学校学習指導要領において育つべき具体的な姿が示されているのに対し、幼児期については月齢の差が大きくスポットで設定が難しい面もあるため幼稚園教育要領からは具体的な姿が見えにくいという難点もあります。

 幼児期の発達の段階を踏まえれば、幼稚園で学年やその時期に到達すべき目標を一律に設定することは適切とは言い切れませんが、小学校入学時を基準として幼稚園では幼児の発達や学びの個人差に留意しつつ、幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児の姿を具体的にイメージして、日々の教育を行っていきます。また、小学校と連携をとって、幼児期の終わりの姿を理解してもらえるように連携をとるようにしています。

 幼稚園では、以下のことを参考にしながら、発達等の状況を踏まえて、幼児期の終わりまでに育ってほしい具体的な姿をイメージしつつ、豊かな教育活動が展開されるよう工夫して毎日の保育に当たっています。

【幼児期の終わりまでに育ってほしい幼児のIの姿】

@健康な心と体

体を動かす様々な活動に目標をもって挑戦したり、困難なことにつまずいても気持ちを切り替えて乗り越えようとしたりして、主体的に取り組む。いろいろな遊びの場面に応じて、体の諸部位を十分に動かす。・健康な生活リズムを通して、自分の健康に対する関心や安全についての構えを身に付け、自分の体を大切にする気持ちをもつ。・衣服の着脱、食事、排泄などの生活に必要な活動の必要性に気付き、自分でする。・集団での生活の流れなどを予測して、準備や片付けも含め、自分たちの活動に、見通しをもって取り組む。


A自立心

生活の流れを予測したり、周りの状況を感じたりして、自分でしなければならないことを自覚して行う。・自分のことは自分で行い、自分でできないことは教職員や友達の助けを借りて、自分で行う。・いろいろな活動や遊びにおいて自分の力で最後までやり遂げ、満足感や達成感をもつ。


B協同性

いろいろな友達と積極的にかかわり、友達の思いや考えなどを感じながら行動する。・相手に分かるように伝えたり、相手の気持ちを察して自分の思いの出し方を考えたり、我慢したり、気持ちを切り替えたりしながら、わかり合う。・クラスの様々な仲間とかかわりを通じて互いのよさをわかり合い、楽しみながら一緒に遊びを進めていく。・クラスみんなで共通の目的をもって話し合ったり、役割を分担したりして、実現に向けて力を発揮しやり遂げる。


C道徳性の芽生え 規範意識の芽生え

相手も自分も気持ちよく過ごすために、してよいことと悪いこととの区別などを考えて行動する。・友達や周りの人の気持ちを理解し、思いやりをもって接する。・他者の気持ちに共感したり、相手の立場から自分の行動を振り返ったりする経験を通して、相手の気持ちを大切に考えながら行動する。
クラスのみんなと心地よく過ごしたり、より遊びを楽しくするためのきまりがあることが分かり、守ろうとする。・みんなで使うものに愛着をもち、大事に扱う。・友達と折り合いをつけ、自分の気持ちを調整する。


D社会生活との関わり

小学生・中学生、地域の様々な人々に、自分からも親しみの気持ちを持って接する。・親や祖父母など家族を大切にしようとする気持ちをもつ。・関係の深い人々との触れ合いの中で、自分が役に立つ喜びを感じる。・四季折々の地域の伝統的な行事に触れ、自分たちの住む地域に一層親しみを感じる。


E思考力の芽生え

物との多様なかかわりとの中で、物の性質や仕組みについて考えたり、気付いたりする。・身近な物や用具などの特性や仕組みを生かしたり、いろいろな予想をしたりし、楽しみながら工夫して使う。


F自然とのかかわり 生命尊重、

自然に出会い、感動する体験を通じて、自然の大きさや不思議さを感じ、畏敬の念をもつ。・水や氷、日向や日陰など、同じものでも季節により変化するものがあることを感じ取ったり、変化に応じて生活や遊びを変えたりする。・季節の草花や木の実などの自然の素材や、風、氷などの自然現象を遊びに取り入れたり、自然の不思議さをいろいろな方法で確かめたりする。身近な動物の世話や植物の栽培を通じて、生きているものへの愛着を感じ、生命の営みの不思議さ、生命の尊さに気付き、感動したり、いたわったり、大切にしたりする。・友達同士で目的に必要な情報を伝え合ったり、活用したりする。・公共の施設を訪問したり、利用したりして、自分にとって関係の深い場であることが分かる。?・様々な行事を通じて国旗に親しむ。


G数量・図形、文字等への関心・感覚

生活や遊びを通じて、自分たちに関係の深い数量、長短、広さや速さ、図形の特徴などに関心をもち、必要感をもって数えたり、比べたり、組み合わせたりする。・文字や様々な標識が、生活や遊びの中で人と人をつなぐコミュニケーションの役割をもつことに気付き、読んだり、書いたり、使ったりする。


H言葉による伝え合い

相手の話の内容を注意して聞いて分かったり、自分の思いや考えなどを相手に分かるように話したりするなどして、言葉を通して教職員や友達と心を通わせる。・イメージや考えを言葉で表現しながら、遊びを通して文字の意味や役割を認識したり、記号としての文字を獲得する必要性を理解したりし、必要に応じて具体的な物と対応させて、文字を読んだり、書いたりする。・絵本や物語などに親しみ、興味をもって聞き、想像をする楽しさを味わうことを通して、その言葉のもつ意味の面白さを感じたり、その想像の世界を友達と共有し、言葉による表現を楽しんだりする。


 I豊かな感性と表現

 生活の中で美しいものや心を動かす出来事に触れ、イメージを豊かにもちながら、楽しく表現する。・生活や遊びを通して感じたことや考えたことなどを音や動き
 などで表現したり、自由にかいたり、つくったり、演じて遊んだりする。・友達同士で互いに表現し合うことで、様々な表現の面白さに気付いたり、友達と一緒に
 表現する過程を楽しんだりする